共創レポート

実績レポート③

前回は、コンサル導入時の取り組みと結果について書きましたが、
今回は更に何をどうしたかで、どのような結果が出たのかをお伝えします。

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何をどうしたか?とても大事ですね…
まずは、目標設定です(笑)

2019年の目標を
〈業績目標〉
年商7,200万円(ユニット4台モデルの理想型)
〈成長目標〉
・メタルフリーの促進
・小児歯科
・予防管理の強化
と三部門のプロジェクトを開始しました。

それぞれのチームにて、目標を決め、取り組みを行い、検証・改善を繰り返しました。
私が経営相談時に進捗の確認、またアドバイスを、
パートナーコンサルの德永が、プロジェクトミーティング運営をサポートしました。

詳細は省きますが…
・メタルフリー促進は、セレックの導入を機に、待合室にてデジタルサイネージを導入し、
啓発スライドを流しました。それと同時に院内研修会にて審美歯科への知識レベルを高め、
カウンセリングを強化しました。
・咬合育成と食育をテーマにチームで勉強開始、学んだ事は院内研修会にて共有し、
来院者に伝えました。地道な努力にて、将来の果実育成です。
・DH担当制にし、コミュニケーション強化を図り、移行率50%、予防率90%を目標としました。

医院全員で取り組むと、医院が活性化され、来院者の満足度・健康価値観は向上し、
結果業績も向上します。
来院者数の増加に伴い、予定より半年早く、ユニット増設に踏み切りました。
スタッフの皆様には負荷をかけましたが…

2019年の最終結果は…
医業収入は、目標の7,200万円を大きく上回る9,100万円
レセプト件数600件、定期健診数も250件を超え、年頭に掲げた目標を全て達成しました。

【目標】

年度 医業収入 レセプト件数 定期健診数
2017年 6,000万円 300件 100名
2018年 6,600万円 350件 150名
2019年 7,200万円 450件 250名
※ユニット、スタッフ増
2020年 7,800万円 450件 250名
2021年 8,400万円 500件 300名
最終目標 9,600万円 600件 360名
 

2021年に達成すべき目標を2年前倒しで達成することが出来ました。
年末に伺った時に、さらに嬉しい報告を頂きました。
2020年4月からの新卒DHの採用が決まりました。

ユニット5台にて
・歯科医師2名
・歯科衛生士6名(パート1名含む)
・受付助手1名
と理想の形が整いました。

2020年の目標
・医業収入年商9,600万円
・レセプト件数600件
・定期検診300件
・自費率30%
・訪問診療の本格始動

今後は「法人化」にて、さらに地域医療への貢献(訪問診療)、患者満足度、
スタッフ満足度の向上を図り、さらにより良い医院創りを目指しておられます。

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このように成果事例を書きましたが、このモデルの医院様、
また他の医院様も簡単に成果を創れた訳ではありません。

色んなことがありますが、医院のあるべき姿、自身の目標を見失わず、
懸命に取り組むと良い結果(成果)を創れるのですね、
敬愛するアチーブメント代表の青木仁志社長の格言の中に大好きな言葉があります。
その言葉にて、このメルマガを締めたいと思います。

「成功は成長の果実です」

 

実績レポート②

前回は、成果事例のプロローグをお伝えしました。
今回は、実践事例と結果をお伝えします。

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私は訪問時、挨拶を済ませた後、近況報告を確認後、
前回決めたこと、そして実践内容の確認を行います。

〈前回決めたこと〉
・医業収入500万円確保のため、しばらく自費収入増を図ること
・雇用促進のため、診療時間短縮を図り、求人すること
大きくこの二点でした。

このクライアント様の最も良い点は、院長先生のお人柄と副院長である奥様の実行力です。
決めたことは、全て実践しておられました。

〈結果〉(約2、3ヶ月後)
・自費収入の増加
・中途DH1名、DA1名の採用
・来春の新卒DH採用のためのHPの見直し(求人サイト、それに伴う給与待遇等)
・10月から院内研修会(カウンセリングシステム構築)開催

また、これは私の得意技なのですが、アポイントの取り方を改善させて頂きました。
スタッフ数が十分で無かったため、患者様1人につき1時間のアポイントを埋め、
ユニット台数(4台)×診療時間(8時間)の1日32名にて、
患者様の満足度向上(コミュニケーション、モチベーション強化)、スタッフの労務軽減に努めました。

その結果、コンサル開始後、約半年で自費収入が上がり、医業収入500万をクリアし、
中断も減り、レセプト件数が300件を大幅にクリアしました。
平成30年3月に342件、こうなると僕の言うこと為すこと信用されますね(笑)

医院がとても活性化して来たので、次年度の目標を以下のように設定しました。
〈次年度目標〉
・医業収入年間6,600万円
・定期健診数月間150名
・新卒DH採用
の三点に絞りました。

〈取り組み〉
自費収入が比較的出る医院様でしたので、
・補綴コンサルティングの強化
・説明用のシート、配布用のリーフレットを作成
・研修会にて学んだこと(カウンセリング )をスタッフ全員で実践
月間200万円の自費契約を超える月が多くなって来ました。

定期検診数は、カウンセリングシステムを構築し、初診時カウンセリングから
DHカウンセリング、予防カウンセリングの実践、SPTⅡの導入により、
早い段階で月100件を超え、これも年内に平成30年6月(コンサル開始後1年)
に月間151名にて達成しました。

また、これが一番良かったのですが…
副院長が学校訪問され、学生が見学、そのまま面接、初めての新卒採用が決定しました。

新卒DH採用を機に、院内の技術レベル統一のために、業務リストと基準の確認、
月1回の技術評価(テスト)を行いました。

実は、ここまで書きませんでしたが、受付のスタッフは、当初やる気を感じられず、
退職の意向でしたが、院内が活気づき、業績も向上した頃から「やる気」に満ち溢れ、
相乗効果にて来院者数も増えて来ました。

この医院の素晴らしさは、新患が多いところです。
月間約50名の来院中、紹介患者が半分以上と言うのも医院の強みです。
患者満足度の高さの現れですね…

こうして、平成30年の医業収入目標6,600万円は、最終的に6,900万円と言う形で終え、
見事目標達成、ユニット4台モデルとしては優秀な医院様となり、余談ですが、
院長家にもしっかりお金が残るようになりました(嬉)

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これで終わりではありません!
ここから、更に伸びていますので、それからの取り組み、業績向上は、また次号にて…

 

実績レポート①

前回までは、コンサルティングの現場で行っている
「予防管理型システム構築」「目標管理ミーティング」についてお話ししてきましたが、
今回から「成果事例」についてお伝えしていきます。
皆様の医院の業績向上のヒントになれば幸いです。

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開業5年目
開業地:福岡県福岡市近郊ベッドタウン
歯科医師:2名(ご夫婦)
歯科衛生士:6名(パート1名含)
受付助手:1名
ユニット:5台(当時は4台)
サポート開始:平成29年6月(開業約一年、現在コンサルティング進行中)
サポート内容:予防管理型システム構築、目標管理ミーティング、経営相談

コンサルティングのきっかけは、開業後約一年たつが、何か今一つ患者数および売上も伸びず、
自分のやりたい医院運営ができてなく、モヤモヤ感があるとの事で、
弊社が顧問している医院様(元の勤務先)を訪れられる。

予防管理型システムの構築を目指し、弊社開催の「予防管理型システム構築セミナー(全6回)」
に院長お一人で参加、1回目の参加後、先ほどご紹介した顧問先医院様の懇親会にご夫婦で
参加しておられ、奥様が偶然にも私の隣の席にてご挨拶

副院長:「今日は主人がお世話になりました。」
松岡:「何故奥様(副院長)はお出でになられないのですか?」
続けて「院長お一人で来られても、多分何も変わらないですよ」
「えっ」というお顔されたのを今でも鮮明に覚えております(笑)
副院長:「どうすれば良いのですか?」
松岡:「副院長が一緒に受講されるか?同じ内容を院内で開催するか?ですね」
翌週、副院長から追加のお申し込みがあり、2回目から受講されました。

ここからが凄かった。
セミナー終了後、ご来場者のお見送りを済ませると、ご夫婦で私を待っておられ、
「有難う御座いました。是非院内でのご指導(コンサル)をお願いします。」でした(早・凄!)

当時私が空いていたのが土曜日の夜しかなかったので、そこで日程調整し、
初回のヒアリングを行い、現状の問題点とその改善策、今後のビジョンを3人で描きました。

 

その時の状況がこちらです…

▶今回のご依頼の主旨
◇医院活性化、一体感創り
◇予防管理型システムを構築し、定期検診の来院者数を増やしていきたい

▶現状
◇ユニット 4台(5台スペースあり)
◇スタッフ構成
・歯科医師               2名(ご夫婦)
・歯科衛生士           4名(正社員2名、パート2名)
・受付助手               1名
◇医業収入
・保険               300万円
・自費               50〜100万円
・物販      3〜4万円
◇レセプト件数   250件前後
◇新患数               40名
◇定期検診数       30件
◇予防移行率       平成29年6月に調査(約40%)

▶今後の目標

年度 医業収入 レセプト件数 定期検診数
2017年 6,000万円 300件 100名
2018年 6,600万円 350件 150名
2019年 7,200万円 450件 250名
※ユニット、スタッフ増
2020年 7,800万円 450件 250名
2021年 8,400万円 500件 300名
最終目標 9,600万円 600件 360名
 

▶今後の取り組み
◇医業収入を今年中に500万円を常時超えること
◇そのために、スタッフ数が揃うまでは「自費カウンセリングの強化」
・カウンセリングコーナーの活用(デスク変更)
・補綴コンサルティングの強化(選定、説明、管理)
◇雇用促進のため
・診療時間の変更(〜18:30)
・木曜日を休診にし、週休二日制度にする
◇スタッフ体制の整備
・歯科医師 …常時2名
・歯科衛生士…常時3名
・受付助手 …常時1名
・歯科衛生士の雇用(平成30年春の新卒)

 

初回ヒアリングは、必ず今回のご依頼のポイント(歯科でいえば主訴)の確認を行い、
ユニット台数、スタッフ構成を確認し、理想と現実のギャップ(差異)を確認します。
そして何が原因で、うまく行っていないのか、何を改善すれば良いのかを思案し、
改善案を提案します。主訴の改善が上手くいけば信頼していただけますので、
その後のこちら側からの提案をしっかり実践して頂けます。
実践すれば必ず結果は出ますので…

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この実践内容に関しては、次回以降にお伝えします。

共創レポート⑭

親愛なる皆様へ

寒さが少し厳しくなり、インフルエンザも流行ってまいりましたが、いかがお過ごしでしょうか?
今回は年末という事もあり、私が年末年始に現場にて行っていることをお伝えします。

大きく二つありまして
①「一年間の振り返り」
②「来年の目標設定」です。

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①「一年間の振り返り」
以下、職場の教養(2019年12月1日)より引用
「一年の計は元旦にあり」というように、年頭に目標を立てることは大切です。
その後、自分の過ごした一年をしっかりと振り返ることで、新しい年への課題や目標が、
さらに明確になるのではないでしょうか?



《例文》ある医院の院長先生の振り返り分です。
【どんな一年だったか】
ベテランスタッフ(チーフ、受付)の退職もあり、スタッフ数減の中での一年間であったが、
医業収入は最低限確保できた。
良かった点は、若手スタッフの成長であり、良い人材2名の確保もでき、来年の体制が整った事である。
来院者数は順調に伸びているので、アポイント体制を今一度見直していきたい。

【懸命に取り組んだ事】
・若手スタッフの育成。人材確保。
・川嵜塾を受講し、自分自身のレベルアップ(特にC R、エンド、形成)を図った。

【うまく行ったこと】
・若手スタッフの育成。
週に一度院内研修会を開催することにより、出来ること、また精度向上が実現できたこと。
人材は2名(受付、歯科助手)の確保ができたこと。
・眠っていたマイクロスコープを活用出来るようになった。

【うまく行かなかったこと】
・新卒DHの採用
ここ数年は、新卒採用ができていたが、今回はうまく行かなかった。
原因を究明し、来年度の採用に繋げていきたい。
・勤務医の雇用育成
勤務医は雇用できたのだが、望むパフォーマンスは発揮されず、残念ながら退職となった。
今一度勤務医に関する採用基準を見直すべきである。

【来年の抱負】
・新卒DHの採用に早期に動く。
具体的には、待遇面の見直し、実習期間中の関わり、またスマホ動画サイトの制作
以上に懸命に取り組んでいく。
・定期健診数も伸び悩んでいるので、来年こそ長年の目標である月300名を実現することと、
自費契約3,000万円も実現したい。

 

②来年の目標設定
一年間の振り返りを終えたのち、来年の目標設定を行います。
まずは、来年にかける念いを漢字1〜2文字にしてみます。



例えば私であれば、今年は健康の「健」でした。
これは、昨年春に長期離脱をし、社・クライアント様そして家族に多大な迷惑をかけたからです。
健康が全てではありませんが、健康が土台です。
その念いから一年間健康で健やかに過ごしたいとの念いでこの文字を選びました。
その効果か。今年は体調も良く公私共にとても良い最幸の一年でした。

 

目標10項目
一年間で実現したいことを10項目書いてみます。

例えば、私であれば…
1.全クライアント様の目標達成、業績向上を実現する
2.弊社マクロンの年間業績目標(売上、利益)を達成する
3.販売契約1,200万円
4.ストック収入月額100万円
5.トゥースマイルサイトより、毎月受注を頂く
6.川嵜塾の定員12名開催
7.経営計画作成セミナーの60名以上での開催(3回)
8.決算賞与の支給
9.体重を5kg減量する
10.趣味のゴルフでベストスコア(99)を更新する

これまで私は、全項目の達成はありませんが、
年々達成項目が増えていき(今年は7項目達成)自分自身の成長と達成感を感じております。
私の取り組みを公開することが、皆様の医院活性化、業績向上にお役に立てれば幸いです。

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来年は、記念のオリンピックイヤー(自国東京開催)です。
オリンピック選手の皆様と共に、私たちも願望成就、目標達成に向けて頑張りましょう!
今年も一年間、お世話になりました。
来年もまたこのメルマガ配信は、形を変えお届けする予定です、今後とも宜しくお願い致します。
感謝…

共創レポート⑬

共創レポート第13話です。
R W C(ラグビーワールドカップ)も大成功に終わり、来年の東京オリンピックに
向けさらに盛り上がる我が国日本ですが、マラソンの開催地変更問題など色々と
今後も準備が大変だと思いますが、「お・も・て・な・し」の精神で頑張って欲しいものです。

さて、前回は数値管理(プロレスの管理)をお伝えいたしました。
今回は数値管理(業績管理)についてお伝えします。

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ここで言う業績とは、簡単に言うと「お金と数」です(笑)

上品に表現いたしますと…
医院に入ってくる収入と医院に来院される人の数、双方共に多ければ多いほど良いと思います。

と言いますのが…
来院者の数が多ければ、それだけ多くの患者様の口腔内の健康回復、Q O Lの向上に
貢献していることですし、収入が多ければ、共に働くスタッフの皆様にも待遇面がよく出来るし、
貯蓄も増え、さらなる投資(学術・設備)も出来、来院者様、地域医療に還元できます。

良いことばかりです。

ただし、医院の規模に合わせた適正な収入、来院者数でないと医療の質が維持しにくくなる
のも実際の現場にて感じることです。

そこで、ユニット台数、スタッフ構成により、予算(目標)設定します。
・保険収入は、保険診療にて来院者の口腔内の改善をした数字
・自費収入は、より良い歯科医療を提供できた数字
・物販収入は、来院者のモチベーション向上を表す数字(T B Iが機能している証明)
・レセプト件数は、一月に当院で保険診療を受けられた患者様の実人数
・新患数は、信用の証
・紹介数は、信頼(信者=ファン)の数

例えば、ユニット4台の医院様であれば…
・医業収入600万円
・内訳保険収入450万円(45万点)、自費収入150万円、物販収入15万円
・レセプト件数450件、新患数30名(内紹介数20名)、定期検診数250名
上記の数字を達成すれば、支出の額にもよりますが、健全経営が実現されるはずです。

その理想と現実の差異(ギャップ)を毎月スタッフと共有します。

目標達成したら、達成の喜びを共有し、何が良かったのか、良かった要因、
達成できなかったから叱責するのではなく、何が不足しているのか、
改善のポイントなどを話し合う題材にします。

改善のテーマを一つあげ、現状と理想を共有し、問題点と改善策を話し合い、
最後にアクションプランの作成(この先やる事を決め、役割分担をし、期日を明確にする)
そして実行・検証・改善の繰り返し。

これが、医院活性化・業績向上につながります。
皆で一つに真に「One Team」です(笑)

 

最近は気候も良く、趣味のゴルフラウンド(月2・3回)を楽しんでおります。
今年の目標である90切りまで、あと7打(現在ベスト96)、今年はあと4ラウンドを
予定しております。この原稿を書き終えた後、トレーニングに励み、
是非とも目標達成したいと念います。

 

共創レポート⑫

共創レポート第12話です。
前回は「予防管理型システム構築の後半」と題して、目標管理ミーティングの
これまた前半の部分「行動管理」についてお伝えしましたが、今回は後半の「数値管理」
についてお伝えします。

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数値管理は、大きく「プロセスの管理」と「業績の管理」の二つに分けられます。
つまり「過程と結果の管理」です。

まずは、プロセス管理からですが…
プロセス=「過程」
過程=物事が進行・変化・発展していく一連の道筋

私のコンサルティングの肝である「患者様を来院者に変える」は、患者様の
プロセスを管理することと言えます。
患者様=口腔内に不都合を感じてから来院される方
来院者=一生自分の歯で健康に生活をする考えで定期健診に通院される方

患者様と来院者の違いは、「健康(口)に対する考え方」つまり健康に対する価値観の違い
にあると思われます。

有名な格言
考え方が変われば行動が変わる、行動が変われば結果が変わる、何かを変えたければ、
まずは考え方を変えることが大事である」

価値観=ものの見方・考え方、お金と時間を使う優先順位

であれば、患者様が初めて来院され(初診日)、治癒されるまでの間に、
健康に対する考え方(健康価値観)を高めることが出来れば、定期来院者は増えるという
簡単なメカニズムです。

つまり、プロセス管理とは、患者様を来院者に変えるカウンセリング(情報提供)を
どれだけ行ったかという数の管理となります。

以下の管理シートにて係数管理し、ミーティング時にシェアします。


 

A医院とB医院では、どちらの医院が伸びるでしょうか?
【A医院】
・新患数………………………………40名
・初診時カウンセリング……………3名
・基礎資料収集………………………2名
・カンファレンス……………………0名
・セカンドカウンセリング…………0名
・むし歯のカウンセリング…………1名
・歯周病のカウンセリング…………8名
・補綴コンサルティング……………実施数5名、自費同意数1名、同意率20%、契約金額11万円
・リコールオリエンテーション……実施数2名、次回予約0名
・定期健診……………………………予定者数30名、来院者数9名、予防率30%
・予防移行率…………………………対象者数100名、予防移行数2名、移行率2%
(※参考…中断者数68名、継続20名、終了10名)

【B医院】
・新患数………………………………40名
・初診時カウンセリング……………38名
・基礎資料収集………………………36名
・カンファレンス……………………8名
・セカンドカウンセリング…………20名
・むし歯のカウンセリング…………28名
・歯周病のカウンセリング…………30名
・補綴コンサルティング……………実施数20名、自費同意数5名、同意率25%、契約金額110万円
・リコールオリエンテーション……実施数25名、次回予約20名
・定期健診……………………………予定者数100名、来院者数90名、予防率90%
・予防移行率…………………………対象者数100名、予防移行数32名、移行率32%
(※参考…中断者数18名、継続25名、終了25名)

素人でも一目瞭然です。
このプロセス管理で、患者様ではなく、スタッフの医院プロジェクト(予防管理型歯科医院創り)
に対する取り組む姿勢(モチベーション=医院活性化)も測れます。

私の仕事は、いかにこの数値を上げていけるかが第一段階です。
毎月の訪問時に「今月も“健康と幸せの情報発信”を頑張ろうね!」と鼓舞しております(笑)

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次回は、業績(結果)管理についてお伝えします…

共創レポート⑪

暑さもひと段落し、過ごしやすい気温になってきましたが、皆様はいかがお過ごしでしょうか?
前回まで、予防管理型システム構築法(カウンセリング)に関してお伝えして来ました。
私は、予防管理型システムの構築は、前半の「カウンセリングシステム研修会」、
後半の「目標管理ミーティング」にて完成すると思っております。

今回から、私が現場で行なっている「目標管理ミーティング」に関してお伝えしていきます。

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話は18年前に遡りますが…
ある経営者向けの研修会にて、「中小企業でPDCAをしっかり回せている企業は少ない、
このPDCAを回せれば、業績は必ず良くなる。」と講師の先生が仰いました。
であれば…
中小零細企業である弊社マクロン、クライアント先もまたスタッフ10名以下の零細企業、
この零細企業にPDCAをインストールすることが私の仕事と強く思いました。

世間では、よくこの「PDCAサイクルを回す!」と言いますが、私はその前に「G」つまりゴール!
目的・目標が大事だと思いますので、「PDCA」ではなく「GPDCA」サイクルと呼んでおります。
このGPDACサイクルを「目標管理ミーティングシート」を活用し、医院にインストールし、
成果創造をサポートしております。

実際のシートは、こちらになります…


目標管理ミーティング管理シートの冒頭は、「G:目標の記入、確認」となります。

例えば…
今年の医院目標が
・レセプト件数が、500件を超えること
・月間の定期検診者数が200件を超えること
・年間の自費契約が、2,400万円を超えること

次に一年間の個人目標を記入します。
・ペリオスキルの向上
・月間の定期来院者数120件
・デンタルケア用品を月間5万円販売する

その下には…
この一ヶ月取り組んだこと(実行・自己評価)
取り組みを通しての成長、成果、気づき、学び(検証)
これからよくする取り組み(改善)を記入し発表して頂きます。
発表後、上長からのフィードバック(承認、助言、激励)を行います。

一つ例を上げると
【目標】
ペリオスキル向上
【取り組み】
スキルアップセミナーに参加し、課題であったSRP前のシャープニングのより良い方法を学び、
日々トレーニング(30分間)に励み、最近では課題であった縁下歯石の取り残しが無くなり、
院長からも良くなっていると褒められました。
【検証】
シャープニングは大事だと再認識しましたので、習慣化する為に、毎日診療後はシャープ
ニング(10本)を継続していきたいと思います。
【改善】
院長より、シャープニング後、研ぎ面の確認をマイクロスコープを活用するようにアドバイス頂きました。
実践したいと思います。

ここまでが「行動管理」

私は「目標管理」とは、「行動と数値の管理」だと考えております。
今回は、「行動管理」についてお伝えしました。

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次回は「数値管理」についてお伝えします。お楽しみに…

共創レポート⑩

共創レポート第10話です。
今回は、予防カウンセリングの手法についてお伝えします。

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まずは、目的から「来院者の予防に関する最終動機付けの場面」と位置づけします。
最終的な予防カウンセリングはリコールオリエンテーションとも呼びますが…

・リコール=定期健診
・オリエンテーション=体験

つまり、歯科における定期健診の体験を通して、最終動機付けをするという事です。

場面としては、治療の最終日もしくは、もう一度来院して頂き、
約1時間のアポイントにて実施します。

〈前準備〉
・説明用のスライド
・配布用のリーフレット
・定期健診時に使用する器材

〈手順・内容〉
1.問診・事前案内
2.振り返り
3.染め出し・再TBI
4.PMTC(フッ素塗布)
5.定期健診のご案内

まずは、問診と事前案内です。
問診は、以前お伝えした「治療前後の説明同様です」
前回からの症状確認・事前案内は、今日の予定内容(つまりお口の状態の最終確認
と予防処置を行うこと)をお伝えします。

次に、振り返り(今回の一初診における診療内容)を行います。
・初診日は?
・主訴の状態とその改善は?
・主訴以外の部位治療(C処、P処)
・歯周病の進行状態
・その他の治療
・今後の注意点
・治療期間
などを伝えたのち、是非とも最後までの通院と頑張りを承認してあげてください。
「よく最後まで頑張られましたね」と…
「○○さん、ここまでは治療を頑張られました。これからは予防を頑張って下さい。
これからむし歯、歯周病の予防のために頑張らないといけない事は何でしょうか?」
と質問してみて下さい。
多くの患者さんが。きっとこうお答えになります。
「歯磨きですか?」
「そうです!歯磨き=プラークコントロールです!」
「現段階でプラークコントロールがどれだけ出来てるかの最終確認をいたしますね、
その後アドバイスさせて頂きます。」と言い、染め出し検査を行います。

染め出し後は、手鏡を利用して口腔内のチェックを行います。
患者さんに対し、今後のセルフケアのアドバイスを行います。

また、ここでお口の中に残っているプラークの塊が、バイオフィルムとなり、
これがむし歯、歯周病の原因になるので、日々のブラッシングとこれからプロによる
クリーニング(PMTC)が必要なことを伝えます。
「お口の中を隅々まで綺麗にして、むし歯、歯周病ができにくいお口の環境に
していきますね」と言い、PMTCを行います。

PMTC終了後の声かけは「如何でしたか?」を忘れないでください。
きっと患者さんは、こう仰います。「気持ち良かったです」と…
そしたら勝ちです(笑)!
人は自主的に継続するためには、“快”を与えることだと言われます。
このオリエンテーション(体験)は、歯科における快適さと爽快感を与える場面なのです。
この言葉を頂いたら、次のステップです。

定期健診のご案内です。
テストクロージングから行います。
「○○さん、今が一番良いお口の状態です。
一生涯ご自身の歯で健康に生活するためにも日々のブラッシングと
定期的に当院での健診クリーニングをお勧めしますが、如何でしょうか?」
大半の患者様が「お願いします」と仰るはずです。

そして最終ステップは
・来院サイクルの確認
・診療費用の確認
・次回来院日(予約)の確定

この三つが全てOKであれば来院されます。つまり予防移行への可能性が高まります。
できれば、この患者動向も管理シートに記入して頂ければ、数値は改善されます。
是非とも取り組んでみられて下さい。

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今回は、予防カウンセリングの手法についてお伝えしました。

次回は、予防カウンセリング時の注意事項および定期来院者の管理法について
お伝えしたいと思います。

 

共創レポート⑨

共創レポート第9話です。
今回は、予防カウンセリングについてお伝えします。

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まず冒頭に、尊敬する歯科経営コンサルタントのパイオニアである稲岡勲先生の著書に
以下の文章があり、とても感銘を受けました。

「経営とスタッフ教育」より
歯科医院の目的は…
快適な環境下で、患者が訴える歯の痛みや不快感など、不都合な状態を無痛除去することによって、
患者の健康を取り戻し、患者の満足を高めるとともに、信頼感を強め、患者自身が積極的に、
口腔衛生の向上に取り組もうという意欲を起こさせること

この一文に歯科経営にとって大事なことが書いてあります。
快適な環境(環境・設備)
患者の健康を取り戻す(学術)
満足を高め、信頼感を強める(コミュニケーション)
患者自身が積極的に…意欲を起こさせること(モチベーション)

私は自身で開催する経営セミナー、クライアント様の院内研修会の冒頭に必ず
「歯科経営にとって大事な5項目」ということでお伝えします。

1.学術
2.接遇
3.環境
4.設備
5.広報

これも、稲岡先生のこの文章からの引用です。
もっと言えば…DBMコンサルティングの宮原秀三郎先生もこのように仰いました。

歯科医院の目的は…
「歯科医療サービスと歯科医業サービスによる社会貢献であると」
医療…治療、予防=学術(知識、技術)向上
医業…接遇、環境、設備、広報
社会貢献…健口回復・維持、QOLの向上、地域医療、地域活性化(納税と雇用)

歯科経営コンサルタントの駆け出しの頃に、このような素晴らしい先生方に出会えたのが
私にとっての幸運でした。

さて、本題に戻ります。
ということで、今回は予防カウンセリングということですが…

最初に予防歯科の定義を考えてみましょう!
予防歯科とは?と質問されてなんとお答えになりますか?
簡単に言えば、むし歯、歯周病を防ぐこと(進行しないようにすること)だと思います。

熊谷崇先生の著書には、むし歯、歯周病のプロセスに介入する事と書いてありました。
私はこのように定義しました。
「自主的(積極的)に継続来院される来院者の口腔内の健康管理をすること」
「自主的に継続来院する来院者」は、健康価値観が高く、医院とのコミュニケーションが良好である。
「口腔内の健康管理」とは、セルフケアのチェックとプロケアによるサポート、
またリスク診断とリスクコントロールができること。

当時は、後者の分野の勉強をして、前者が疎かになっている医院様が大半でした。
そこで、「患者様を来院者に変える」つまりコミュニケーション構築と健康価値観を高める
カウンセリングシステムが誕生したのです。

今回の予防カウンセリングは、その最終動機付けの場面です。

具体的な手法は、また次号にてお伝えします…

共創レポート⑧

共創レポート第8話です。

今回は、補綴コンサルティング(自費カウンセリング)についてお伝えします。

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補綴コンサルティングは、治療において残念ながらむし歯の侵襲が大きく、
詰め物及び被せ物が必要になった方、もしくは以前製作した補綴物が劣化し
再製が必要になった場合、さらには審美的な修復を望まれた場合に行います。

事前準備としましては…
・説明用のスライド(シート)
・説明用の模型
・配布用のリーフレット(検討用) などが必要です。

これらに加え重要なのが、補綴物の素材に関するプロとしての知識です。
「素材について知る、深める」
患者さんの口腔内環境をより良くするために素材の説明及び提案を行うわけですから、
知らないわけにはいけません。

そこで、素材の特徴(長所・短所)、金額、耐久期間、保証期間などを
しっかりと把握しておきます。

(例)ジルコニア
・人工ダイアモンド(酸化ジルコニウム)
・長所 :審美性に優れ、硬度があり耐久性も優れた素材。
プラークも付着しにくく、金属アレルギーの心配もない
・短所 :保険が適用されない
・費用 :100,000円(税別)
・耐久:約5年
・保証:3年(ただし、ナイトガードの使用と定期健診を受診した場合の条件付)

本来であれば、補綴コンサルティング(来院者への説明)前に
事前カンファレンスとシミュレーションができれば尚良いですね…

説明の手順は
1.アプローチ(導入)
2.コンサルテーション(説明)
3.プレゼンテーション(提案)
4.クロージング(締結)
5.フォローアップ(管理)

一つずつ解説します

1.アプローチ(導入)
対象部位の形成前までに、今回の治療内容を伝えます。
『①主訴 ②原因 ③処置内容 ④最終結果 ⑤QOLの改善』

①主訴:今回は右下の奥歯がしみるという事で来院されました。
②原因:むし歯が歯髄(歯の神経)近くまで進行しているためです。
③処置:むし歯の部分を綺麗に取り除きます。
④結果:取り除いた部分を、大きい詰め物(インレー)にて修復します。
⑤QOL:しみる症状は改善され、日常生活に支障をきたすことは無いでしょう。

2.コンサルテーション(説明)
「修復物(インレー)に数種類の素材がありますので、説明させていただき、
ご相談の上、決めて頂ければと思います。まずは、こちらの素材「ジルコニア」です。」

素材の特徴、長所、短所、金額等をお伝えします。
同様の手順にて説明を続けます。
次に、「ゴールド」
最後に、「パラ(銀歯)」保険が適用される素材

3.プレゼンテーション(提案)
「以上、三種類の素材を説明させて頂きましたが、
○○さん、何かご希望はございますか?(質問する)
私がもし○○さんであれば(相手の立場に立つ)、
ゴールドを選択します。(結論)その理由ですが…(理由を述べる)」

4.クロージング(締結)
「以上、今回の治療に関する説明と修復物の説明を致しましたが、
○○さん、どちらで治療を進めていきましょうか?」
「お勧めしていただいたゴールドでお願いします」
「良い選択をされましたね」(選択、決断を承認する)

5.フォローアップ(管理)
今後の治療の流れ、お支払い方法を説明する。
配布用のリーフレットに説明内容を記入しお渡しする。

以上が、補綴コンサルティングの簡単な流れになります。

私がコンサルに入っている医院様では、上記を管理シートに記入することによって、
実施数、同意数、同意率、同意金額の把握をしております。

以前、これもセミナー内で「計測化されるものは必ず改善される」
という名言に感銘を受けました。
実際取り組んで頂ければ、実施数もですが同意数、同意率に改善が見られ始めます。

実践→検証→改善の繰り返しにて、必ず成果が創れます。真に「継続は力なり」ですね…

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次回は、予防カウンセリングについてお伝えします。

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