共創レポート

共創レポート⑭

親愛なる皆様へ

寒さが少し厳しくなり、インフルエンザも流行ってまいりましたが、いかがお過ごしでしょうか?
今回は年末という事もあり、私が年末年始に現場にて行っていることをお伝えします。

大きく二つありまして
①「一年間の振り返り」
②「来年の目標設定」です。

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①「一年間の振り返り」
以下、職場の教養(2019年12月1日)より引用
「一年の計は元旦にあり」というように、年頭に目標を立てることは大切です。
その後、自分の過ごした一年をしっかりと振り返ることで、新しい年への課題や目標が、
さらに明確になるのではないでしょうか?



《例文》ある医院の院長先生の振り返り分です。
【どんな一年だったか】
ベテランスタッフ(チーフ、受付)の退職もあり、スタッフ数減の中での一年間であったが、
医業収入は最低限確保できた。
良かった点は、若手スタッフの成長であり、良い人材2名の確保もでき、来年の体制が整った事である。
来院者数は順調に伸びているので、アポイント体制を今一度見直していきたい。

【懸命に取り組んだ事】
・若手スタッフの育成。人材確保。
・川嵜塾を受講し、自分自身のレベルアップ(特にC R、エンド、形成)を図った。

【うまく行ったこと】
・若手スタッフの育成。
週に一度院内研修会を開催することにより、出来ること、また精度向上が実現できたこと。
人材は2名(受付、歯科助手)の確保ができたこと。
・眠っていたマイクロスコープを活用出来るようになった。

【うまく行かなかったこと】
・新卒DHの採用
ここ数年は、新卒採用ができていたが、今回はうまく行かなかった。
原因を究明し、来年度の採用に繋げていきたい。
・勤務医の雇用育成
勤務医は雇用できたのだが、望むパフォーマンスは発揮されず、残念ながら退職となった。
今一度勤務医に関する採用基準を見直すべきである。

【来年の抱負】
・新卒DHの採用に早期に動く。
具体的には、待遇面の見直し、実習期間中の関わり、またスマホ動画サイトの制作
以上に懸命に取り組んでいく。
・定期健診数も伸び悩んでいるので、来年こそ長年の目標である月300名を実現することと、
自費契約3,000万円も実現したい。

 

②来年の目標設定
一年間の振り返りを終えたのち、来年の目標設定を行います。
まずは、来年にかける念いを漢字1〜2文字にしてみます。



例えば私であれば、今年は健康の「健」でした。
これは、昨年春に長期離脱をし、社・クライアント様そして家族に多大な迷惑をかけたからです。
健康が全てではありませんが、健康が土台です。
その念いから一年間健康で健やかに過ごしたいとの念いでこの文字を選びました。
その効果か。今年は体調も良く公私共にとても良い最幸の一年でした。

 

目標10項目
一年間で実現したいことを10項目書いてみます。

例えば、私であれば…
1.全クライアント様の目標達成、業績向上を実現する
2.弊社マクロンの年間業績目標(売上、利益)を達成する
3.販売契約1,200万円
4.ストック収入月額100万円
5.トゥースマイルサイトより、毎月受注を頂く
6.川嵜塾の定員12名開催
7.経営計画作成セミナーの60名以上での開催(3回)
8.決算賞与の支給
9.体重を5kg減量する
10.趣味のゴルフでベストスコア(99)を更新する

これまで私は、全項目の達成はありませんが、
年々達成項目が増えていき(今年は7項目達成)自分自身の成長と達成感を感じております。
私の取り組みを公開することが、皆様の医院活性化、業績向上にお役に立てれば幸いです。

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来年は、記念のオリンピックイヤー(自国東京開催)です。
オリンピック選手の皆様と共に、私たちも願望成就、目標達成に向けて頑張りましょう!
今年も一年間、お世話になりました。
来年もまたこのメルマガ配信は、形を変えお届けする予定です、今後とも宜しくお願い致します。
感謝…

共創レポート⑬

共創レポート第13話です。
R W C(ラグビーワールドカップ)も大成功に終わり、来年の東京オリンピックに
向けさらに盛り上がる我が国日本ですが、マラソンの開催地変更問題など色々と
今後も準備が大変だと思いますが、「お・も・て・な・し」の精神で頑張って欲しいものです。

さて、前回は数値管理(プロレスの管理)をお伝えいたしました。
今回は数値管理(業績管理)についてお伝えします。

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ここで言う業績とは、簡単に言うと「お金と数」です(笑)

上品に表現いたしますと…
医院に入ってくる収入と医院に来院される人の数、双方共に多ければ多いほど良いと思います。

と言いますのが…
来院者の数が多ければ、それだけ多くの患者様の口腔内の健康回復、Q O Lの向上に
貢献していることですし、収入が多ければ、共に働くスタッフの皆様にも待遇面がよく出来るし、
貯蓄も増え、さらなる投資(学術・設備)も出来、来院者様、地域医療に還元できます。

良いことばかりです。

ただし、医院の規模に合わせた適正な収入、来院者数でないと医療の質が維持しにくくなる
のも実際の現場にて感じることです。

そこで、ユニット台数、スタッフ構成により、予算(目標)設定します。
・保険収入は、保険診療にて来院者の口腔内の改善をした数字
・自費収入は、より良い歯科医療を提供できた数字
・物販収入は、来院者のモチベーション向上を表す数字(T B Iが機能している証明)
・レセプト件数は、一月に当院で保険診療を受けられた患者様の実人数
・新患数は、信用の証
・紹介数は、信頼(信者=ファン)の数

例えば、ユニット4台の医院様であれば…
・医業収入600万円
・内訳保険収入450万円(45万点)、自費収入150万円、物販収入15万円
・レセプト件数450件、新患数30名(内紹介数20名)、定期検診数250名
上記の数字を達成すれば、支出の額にもよりますが、健全経営が実現されるはずです。

その理想と現実の差異(ギャップ)を毎月スタッフと共有します。

目標達成したら、達成の喜びを共有し、何が良かったのか、良かった要因、
達成できなかったから叱責するのではなく、何が不足しているのか、
改善のポイントなどを話し合う題材にします。

改善のテーマを一つあげ、現状と理想を共有し、問題点と改善策を話し合い、
最後にアクションプランの作成(この先やる事を決め、役割分担をし、期日を明確にする)
そして実行・検証・改善の繰り返し。

これが、医院活性化・業績向上につながります。
皆で一つに真に「One Team」です(笑)

 

最近は気候も良く、趣味のゴルフラウンド(月2・3回)を楽しんでおります。
今年の目標である90切りまで、あと7打(現在ベスト96)、今年はあと4ラウンドを
予定しております。この原稿を書き終えた後、トレーニングに励み、
是非とも目標達成したいと念います。

 

共創レポート⑫

共創レポート第12話です。
前回は「予防管理型システム構築の後半」と題して、目標管理ミーティングの
これまた前半の部分「行動管理」についてお伝えしましたが、今回は後半の「数値管理」
についてお伝えします。

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数値管理は、大きく「プロセスの管理」と「業績の管理」の二つに分けられます。
つまり「過程と結果の管理」です。

まずは、プロセス管理からですが…
プロセス=「過程」
過程=物事が進行・変化・発展していく一連の道筋

私のコンサルティングの肝である「患者様を来院者に変える」は、患者様の
プロセスを管理することと言えます。
患者様=口腔内に不都合を感じてから来院される方
来院者=一生自分の歯で健康に生活をする考えで定期健診に通院される方

患者様と来院者の違いは、「健康(口)に対する考え方」つまり健康に対する価値観の違い
にあると思われます。

有名な格言
考え方が変われば行動が変わる、行動が変われば結果が変わる、何かを変えたければ、
まずは考え方を変えることが大事である」

価値観=ものの見方・考え方、お金と時間を使う優先順位

であれば、患者様が初めて来院され(初診日)、治癒されるまでの間に、
健康に対する考え方(健康価値観)を高めることが出来れば、定期来院者は増えるという
簡単なメカニズムです。

つまり、プロセス管理とは、患者様を来院者に変えるカウンセリング(情報提供)を
どれだけ行ったかという数の管理となります。

以下の管理シートにて係数管理し、ミーティング時にシェアします。


 

A医院とB医院では、どちらの医院が伸びるでしょうか?
【A医院】
・新患数………………………………40名
・初診時カウンセリング……………3名
・基礎資料収集………………………2名
・カンファレンス……………………0名
・セカンドカウンセリング…………0名
・むし歯のカウンセリング…………1名
・歯周病のカウンセリング…………8名
・補綴コンサルティング……………実施数5名、自費同意数1名、同意率20%、契約金額11万円
・リコールオリエンテーション……実施数2名、次回予約0名
・定期健診……………………………予定者数30名、来院者数9名、予防率30%
・予防移行率…………………………対象者数100名、予防移行数2名、移行率2%
(※参考…中断者数68名、継続20名、終了10名)

【B医院】
・新患数………………………………40名
・初診時カウンセリング……………38名
・基礎資料収集………………………36名
・カンファレンス……………………8名
・セカンドカウンセリング…………20名
・むし歯のカウンセリング…………28名
・歯周病のカウンセリング…………30名
・補綴コンサルティング……………実施数20名、自費同意数5名、同意率25%、契約金額110万円
・リコールオリエンテーション……実施数25名、次回予約20名
・定期健診……………………………予定者数100名、来院者数90名、予防率90%
・予防移行率…………………………対象者数100名、予防移行数32名、移行率32%
(※参考…中断者数18名、継続25名、終了25名)

素人でも一目瞭然です。
このプロセス管理で、患者様ではなく、スタッフの医院プロジェクト(予防管理型歯科医院創り)
に対する取り組む姿勢(モチベーション=医院活性化)も測れます。

私の仕事は、いかにこの数値を上げていけるかが第一段階です。
毎月の訪問時に「今月も“健康と幸せの情報発信”を頑張ろうね!」と鼓舞しております(笑)

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次回は、業績(結果)管理についてお伝えします…

共創レポート⑪

暑さもひと段落し、過ごしやすい気温になってきましたが、皆様はいかがお過ごしでしょうか?
前回まで、予防管理型システム構築法(カウンセリング)に関してお伝えして来ました。
私は、予防管理型システムの構築は、前半の「カウンセリングシステム研修会」、
後半の「目標管理ミーティング」にて完成すると思っております。

今回から、私が現場で行なっている「目標管理ミーティング」に関してお伝えしていきます。

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話は18年前に遡りますが…
ある経営者向けの研修会にて、「中小企業でPDCAをしっかり回せている企業は少ない、
このPDCAを回せれば、業績は必ず良くなる。」と講師の先生が仰いました。
であれば…
中小零細企業である弊社マクロン、クライアント先もまたスタッフ10名以下の零細企業、
この零細企業にPDCAをインストールすることが私の仕事と強く思いました。

世間では、よくこの「PDCAサイクルを回す!」と言いますが、私はその前に「G」つまりゴール!
目的・目標が大事だと思いますので、「PDCA」ではなく「GPDCA」サイクルと呼んでおります。
このGPDACサイクルを「目標管理ミーティングシート」を活用し、医院にインストールし、
成果創造をサポートしております。

実際のシートは、こちらになります…


目標管理ミーティング管理シートの冒頭は、「G:目標の記入、確認」となります。

例えば…
今年の医院目標が
・レセプト件数が、500件を超えること
・月間の定期検診者数が200件を超えること
・年間の自費契約が、2,400万円を超えること

次に一年間の個人目標を記入します。
・ペリオスキルの向上
・月間の定期来院者数120件
・デンタルケア用品を月間5万円販売する

その下には…
この一ヶ月取り組んだこと(実行・自己評価)
取り組みを通しての成長、成果、気づき、学び(検証)
これからよくする取り組み(改善)を記入し発表して頂きます。
発表後、上長からのフィードバック(承認、助言、激励)を行います。

一つ例を上げると
【目標】
ペリオスキル向上
【取り組み】
スキルアップセミナーに参加し、課題であったSRP前のシャープニングのより良い方法を学び、
日々トレーニング(30分間)に励み、最近では課題であった縁下歯石の取り残しが無くなり、
院長からも良くなっていると褒められました。
【検証】
シャープニングは大事だと再認識しましたので、習慣化する為に、毎日診療後はシャープ
ニング(10本)を継続していきたいと思います。
【改善】
院長より、シャープニング後、研ぎ面の確認をマイクロスコープを活用するようにアドバイス頂きました。
実践したいと思います。

ここまでが「行動管理」

私は「目標管理」とは、「行動と数値の管理」だと考えております。
今回は、「行動管理」についてお伝えしました。

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次回は「数値管理」についてお伝えします。お楽しみに…

共創レポート⑩

共創レポート第10話です。
今回は、予防カウンセリングの手法についてお伝えします。

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まずは、目的から「来院者の予防に関する最終動機付けの場面」と位置づけします。
最終的な予防カウンセリングはリコールオリエンテーションとも呼びますが…

・リコール=定期健診
・オリエンテーション=体験

つまり、歯科における定期健診の体験を通して、最終動機付けをするという事です。

場面としては、治療の最終日もしくは、もう一度来院して頂き、
約1時間のアポイントにて実施します。

〈前準備〉
・説明用のスライド
・配布用のリーフレット
・定期健診時に使用する器材

〈手順・内容〉
1.問診・事前案内
2.振り返り
3.染め出し・再TBI
4.PMTC(フッ素塗布)
5.定期健診のご案内

まずは、問診と事前案内です。
問診は、以前お伝えした「治療前後の説明同様です」
前回からの症状確認・事前案内は、今日の予定内容(つまりお口の状態の最終確認
と予防処置を行うこと)をお伝えします。

次に、振り返り(今回の一初診における診療内容)を行います。
・初診日は?
・主訴の状態とその改善は?
・主訴以外の部位治療(C処、P処)
・歯周病の進行状態
・その他の治療
・今後の注意点
・治療期間
などを伝えたのち、是非とも最後までの通院と頑張りを承認してあげてください。
「よく最後まで頑張られましたね」と…
「○○さん、ここまでは治療を頑張られました。これからは予防を頑張って下さい。
これからむし歯、歯周病の予防のために頑張らないといけない事は何でしょうか?」
と質問してみて下さい。
多くの患者さんが。きっとこうお答えになります。
「歯磨きですか?」
「そうです!歯磨き=プラークコントロールです!」
「現段階でプラークコントロールがどれだけ出来てるかの最終確認をいたしますね、
その後アドバイスさせて頂きます。」と言い、染め出し検査を行います。

染め出し後は、手鏡を利用して口腔内のチェックを行います。
患者さんに対し、今後のセルフケアのアドバイスを行います。

また、ここでお口の中に残っているプラークの塊が、バイオフィルムとなり、
これがむし歯、歯周病の原因になるので、日々のブラッシングとこれからプロによる
クリーニング(PMTC)が必要なことを伝えます。
「お口の中を隅々まで綺麗にして、むし歯、歯周病ができにくいお口の環境に
していきますね」と言い、PMTCを行います。

PMTC終了後の声かけは「如何でしたか?」を忘れないでください。
きっと患者さんは、こう仰います。「気持ち良かったです」と…
そしたら勝ちです(笑)!
人は自主的に継続するためには、“快”を与えることだと言われます。
このオリエンテーション(体験)は、歯科における快適さと爽快感を与える場面なのです。
この言葉を頂いたら、次のステップです。

定期健診のご案内です。
テストクロージングから行います。
「○○さん、今が一番良いお口の状態です。
一生涯ご自身の歯で健康に生活するためにも日々のブラッシングと
定期的に当院での健診クリーニングをお勧めしますが、如何でしょうか?」
大半の患者様が「お願いします」と仰るはずです。

そして最終ステップは
・来院サイクルの確認
・診療費用の確認
・次回来院日(予約)の確定

この三つが全てOKであれば来院されます。つまり予防移行への可能性が高まります。
できれば、この患者動向も管理シートに記入して頂ければ、数値は改善されます。
是非とも取り組んでみられて下さい。

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今回は、予防カウンセリングの手法についてお伝えしました。

次回は、予防カウンセリング時の注意事項および定期来院者の管理法について
お伝えしたいと思います。

 

共創レポート⑨

共創レポート第9話です。
今回は、予防カウンセリングについてお伝えします。

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まず冒頭に、尊敬する歯科経営コンサルタントのパイオニアである稲岡勲先生の著書に
以下の文章があり、とても感銘を受けました。

「経営とスタッフ教育」より
歯科医院の目的は…
快適な環境下で、患者が訴える歯の痛みや不快感など、不都合な状態を無痛除去することによって、
患者の健康を取り戻し、患者の満足を高めるとともに、信頼感を強め、患者自身が積極的に、
口腔衛生の向上に取り組もうという意欲を起こさせること

この一文に歯科経営にとって大事なことが書いてあります。
快適な環境(環境・設備)
患者の健康を取り戻す(学術)
満足を高め、信頼感を強める(コミュニケーション)
患者自身が積極的に…意欲を起こさせること(モチベーション)

私は自身で開催する経営セミナー、クライアント様の院内研修会の冒頭に必ず
「歯科経営にとって大事な5項目」ということでお伝えします。

1.学術
2.接遇
3.環境
4.設備
5.広報

これも、稲岡先生のこの文章からの引用です。
もっと言えば…DBMコンサルティングの宮原秀三郎先生もこのように仰いました。

歯科医院の目的は…
「歯科医療サービスと歯科医業サービスによる社会貢献であると」
医療…治療、予防=学術(知識、技術)向上
医業…接遇、環境、設備、広報
社会貢献…健口回復・維持、QOLの向上、地域医療、地域活性化(納税と雇用)

歯科経営コンサルタントの駆け出しの頃に、このような素晴らしい先生方に出会えたのが
私にとっての幸運でした。

さて、本題に戻ります。
ということで、今回は予防カウンセリングということですが…

最初に予防歯科の定義を考えてみましょう!
予防歯科とは?と質問されてなんとお答えになりますか?
簡単に言えば、むし歯、歯周病を防ぐこと(進行しないようにすること)だと思います。

熊谷崇先生の著書には、むし歯、歯周病のプロセスに介入する事と書いてありました。
私はこのように定義しました。
「自主的(積極的)に継続来院される来院者の口腔内の健康管理をすること」
「自主的に継続来院する来院者」は、健康価値観が高く、医院とのコミュニケーションが良好である。
「口腔内の健康管理」とは、セルフケアのチェックとプロケアによるサポート、
またリスク診断とリスクコントロールができること。

当時は、後者の分野の勉強をして、前者が疎かになっている医院様が大半でした。
そこで、「患者様を来院者に変える」つまりコミュニケーション構築と健康価値観を高める
カウンセリングシステムが誕生したのです。

今回の予防カウンセリングは、その最終動機付けの場面です。

具体的な手法は、また次号にてお伝えします…

共創レポート⑧

共創レポート第8話です。

今回は、補綴コンサルティング(自費カウンセリング)についてお伝えします。

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補綴コンサルティングは、治療において残念ながらむし歯の侵襲が大きく、
詰め物及び被せ物が必要になった方、もしくは以前製作した補綴物が劣化し
再製が必要になった場合、さらには審美的な修復を望まれた場合に行います。

事前準備としましては…
・説明用のスライド(シート)
・説明用の模型
・配布用のリーフレット(検討用) などが必要です。

これらに加え重要なのが、補綴物の素材に関するプロとしての知識です。
「素材について知る、深める」
患者さんの口腔内環境をより良くするために素材の説明及び提案を行うわけですから、
知らないわけにはいけません。

そこで、素材の特徴(長所・短所)、金額、耐久期間、保証期間などを
しっかりと把握しておきます。

(例)ジルコニア
・人工ダイアモンド(酸化ジルコニウム)
・長所 :審美性に優れ、硬度があり耐久性も優れた素材。
プラークも付着しにくく、金属アレルギーの心配もない
・短所 :保険が適用されない
・費用 :100,000円(税別)
・耐久:約5年
・保証:3年(ただし、ナイトガードの使用と定期健診を受診した場合の条件付)

本来であれば、補綴コンサルティング(来院者への説明)前に
事前カンファレンスとシミュレーションができれば尚良いですね…

説明の手順は
1.アプローチ(導入)
2.コンサルテーション(説明)
3.プレゼンテーション(提案)
4.クロージング(締結)
5.フォローアップ(管理)

一つずつ解説します

1.アプローチ(導入)
対象部位の形成前までに、今回の治療内容を伝えます。
『①主訴 ②原因 ③処置内容 ④最終結果 ⑤QOLの改善』

①主訴:今回は右下の奥歯がしみるという事で来院されました。
②原因:むし歯が歯髄(歯の神経)近くまで進行しているためです。
③処置:むし歯の部分を綺麗に取り除きます。
④結果:取り除いた部分を、大きい詰め物(インレー)にて修復します。
⑤QOL:しみる症状は改善され、日常生活に支障をきたすことは無いでしょう。

2.コンサルテーション(説明)
「修復物(インレー)に数種類の素材がありますので、説明させていただき、
ご相談の上、決めて頂ければと思います。まずは、こちらの素材「ジルコニア」です。」

素材の特徴、長所、短所、金額等をお伝えします。
同様の手順にて説明を続けます。
次に、「ゴールド」
最後に、「パラ(銀歯)」保険が適用される素材

3.プレゼンテーション(提案)
「以上、三種類の素材を説明させて頂きましたが、
○○さん、何かご希望はございますか?(質問する)
私がもし○○さんであれば(相手の立場に立つ)、
ゴールドを選択します。(結論)その理由ですが…(理由を述べる)」

4.クロージング(締結)
「以上、今回の治療に関する説明と修復物の説明を致しましたが、
○○さん、どちらで治療を進めていきましょうか?」
「お勧めしていただいたゴールドでお願いします」
「良い選択をされましたね」(選択、決断を承認する)

5.フォローアップ(管理)
今後の治療の流れ、お支払い方法を説明する。
配布用のリーフレットに説明内容を記入しお渡しする。

以上が、補綴コンサルティングの簡単な流れになります。

私がコンサルに入っている医院様では、上記を管理シートに記入することによって、
実施数、同意数、同意率、同意金額の把握をしております。

以前、これもセミナー内で「計測化されるものは必ず改善される」
という名言に感銘を受けました。
実際取り組んで頂ければ、実施数もですが同意数、同意率に改善が見られ始めます。

実践→検証→改善の繰り返しにて、必ず成果が創れます。真に「継続は力なり」ですね…

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次回は、予防カウンセリングについてお伝えします。

共創レポート⑦

共創レポート第7話です。

前号では、レセプト件数を増加させる三つの取り組みについてお伝えしました。
おさらいしますと…

三つの取り組み

  1. コミュニケーション強化
  2. 治療前後の説明の徹底
  3. 二大疾患(むし歯、歯周病)のカウンセリング
 

前号では、⒈コミュニケーション強化と⒉治療前後の説明の徹底
についてお伝えしました。

今回は、⒊基礎疾患カウンセリングについてお伝えします。

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さて、その基礎疾患カウンセリングですが…

目的は、罹患している病気を理解していただくこと。
最終目的は、自分自身で積極的に口腔衛生環境の向上に取り組む
意欲を起こさせることです。

むし歯の病態を説明する場合は、以下の手順で行います。
  1. 基礎構造(3層構造)
  2. 現在のむし歯の状態
  3. 治療法と最終結果
  4. むし歯になる原因(発症のメカニズム)
  5. 予防法
 

説明するタイミングとしましては、C処置の前後に行います。

・浸麻後、麻酔が効くまでの間
・ドクターの待ち時間
・治療後の説明に加える

また、根管治療の流れなどは、貼薬中に行います。

歯周病の病態を説明する場合は…
  1. 基礎構造(歯と歯茎と歯槽骨)
  2. 歯周病になる原因
  3. 現在の進行状態
  4. 治療法(ブラッシングと歯石とり)
  5. 予防法(セルフケアとプロケアの両立)
 

説明するタイミングとしましては、P検査の前後に行います。

・1回目…歯周病の病態と全体の治療の流れ(期間、回数など)
・2回目…SRPの重要性(期間、回数)
・3回目…SPTの説明とご案内

 

説明用のスライド及びエデュケーションモデルなどを活用された方が、
患者さんの理解が深まります。
配布用の資料などもあればさらに良いでしょう。
(くどいようですが、言葉は消えますからね…笑)

一日一善ならぬ「一日一カウンセリング」を心がけ実践されれば良いですね、
来院者の健康価値観は必ず向上します。

手前味噌ですが…

弊社制作の来院者啓発ツール「カウンセリングパワーアップキット
(説明用のスライド、配布用のリーフレット、トークマニュアル)」
を使用しての説明が良いと思います。

実際、弊社クライアント様にて、カウンセリング時に活用され、
数多くの実績と喜びの声をいただいております。とても嬉しい限りです。

製品情報に関しましては、弊社オンラインショップ「トゥースマイル」
をご覧ください。

前回、今回と2回に渡り、DHカウンセリングをお伝えしました。
実際に取り組んで頂き成果を創って頂ければ幸いです。

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次回は、補綴コンサルティング(自費カウンセリング)をお伝えします…

共創レポート⑥

新元号(令和)も決まり(見事に予想は外れましたが…)、
新しい時代が始まる予感のこの頃ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか?

思えば昨年の今頃は、予期せぬ病魔に襲われ緊急入院を余儀なくされ、
皆様に多大なご迷惑をおかけしたのを想い出します。今年は今の所大丈夫そうです(笑)。

今年はアクティブブレインセミナー(松井達治講師)を受講し、
文字通り脳が活性化されております。
このメルマガが「医院活性化、業績向上」のお役に立てれば幸いです。

前回までは、カウンセリングシステムの前半をお伝えしました。
今回からは、「③DHカウンセリング」をお伝えします。

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DHカウンセリングは中盤の大事なポイントです。

これをしっかりやれば、来院者とのコミュニケーション確立、健康価値観向上、
来院者数(レセプト件数)が間違いなく増加します。

多くの医院様、先生方はレセプト件数を増やされたいのでは無いでしょうか?
私も約20年前コンサルタントとして駆け出しの頃、
「増患・増収」という言葉がキーワードで、どうすればレセプト件数が増え、
医業収入が増えるのかを模索しておりました。

そこで、この時もセミナー(DBMコンサルティング主催)に参加し、
講師のI先生の一言に衝撃を受けました。

I先生は、東京にてご開業、開業後15年間一度も
レセプト件数が減少したことが無い(毎月増加)というお話でした。

「えっ、どうすれば?」

レセプト件数を増やすには…

・新患数を増やす
・定期健診(リコール数)を増やす

ただ、上記の2点は時間とお金がかかります。
短期間でしかもお金をかけずにレセプト件数を増やす方法は単純でした。
「今日来た患者さんが、次回も来る、治療を終えるまで来る、治療後も定期健診に来る。」
つまり、リピート数を増やす(まずは中断患者を減らす)ということでした。

今でこそ当たり前のお話ですが…
医業収入(売上)=来院者数×単価(診療点数)×来院回数
この「来院回数」を増やすことにスポットを当てておられました。

その当時の私はCS(患者満足度)向上を高めればと思い
「接遇を強化すること」を主にしておりましたが、その先生の手法はそれ以上でした。

その医院様の取り組みをご紹介したいと思います。
以下の三つのことに取り組んでおられました。

  1. コミュニケーション強化
  2. 治療前後の説明の徹底
  3. 基礎疾患カウンセリング
一つ目のコミュニケーション強化は、以前にもお伝えしましたが、
当たり前のことですが歯科医療人としての心構え、知識、技術を高めながら
患者さんに誠実に向き合い患者さんが望む結果を作り続けること。
相手の立場に立った対応が肝心ですね…

二つ目の治療前後の説明も当たり前の話ですが…
担当患者さんを診療室(ユニット)に通し、以下の手順で行います。
  1. 事前問診(前回からの変化)
  2. 今日の処置予定の伝達(内容、所用時間)
治療が終了したら
  1. 今日の治療内容の説明
  2. 注意事項(配布プリントがあれば活用しながら説明)
  3. 次回の予定(治療内容、重要性、所用時間)
徹底して実践しましょう!
習慣化してくると明らかに次回のアポイントがしっかり取れるようになり、
キャンセル数(率)が減少するはずです。

これに三つ目の基礎疾患カウンセリングを加えると鬼に金棒です!
キャンセル数(率)の減少、中断患者も減少し、レセプト件数が増加し、
保険点数増、医業収入増へと繋がります。

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次回は「基礎疾患カウンセリング」についてお伝えします。

 

共創レポート⑤

共創レポート第5話です。

カウンセリングは、大きく5つのステップに分かれます。

①初診時カウンセリング
②ドクターカウンセリング
③DHカウンセリング
④補綴コンサルティング
⑤予防カウンセリング(リコール・オリエンテーション)

前回は、「①初診時カウンセリング」についてお伝えしました。
今回は、「②ドクターカウンセリング」についてお伝えします。

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ドクターカウンセリングは、主訴の改善を終え、検査資料が整い、診断、治療方針が
立案された後に行います。

目的は、患者様に現状(お口の状態)を伝え、今後の方向性(治療方針)を決めることです。

口腔内写真、レントゲン写真、スタディモデルが揃った状態で、追加すると診断書、
エデュケーションモデル、および参考資料があると良いでしょう。

まず、ご挨拶から入ります。

「◯◯さん、前回はお疲れ様でした。今はどんな感じですか?
これから先日お口の状態を検査しましたので、その診断結果をお伝えします。
悪いところをどのように改善していくかお伝えします。
とても大事なお話ですので、しっかりと聴いてくださいね…」

次に、主訴の原因、処置、進捗状況とゴールです。
そして、口腔内の問題点をお伝えします。

問題点のポイントは以下のようになります。

  • 歯牙
  • 歯周
  • 欠損
  • 咬合
  • その他
伝える順番は、患者様のお口の状況によって異なります。
それから、治療方針(改善策)を伝えます。
この際、自由診療にて治療したほうが良い場合は、しっかりとお伝えしましょう!

最後に、質疑応答を行い、今回の治療のゴールとこれからの方向性を共有してください。
また付け加えるとすると、治療は今回が最後にして、今後は定期検診受診による
予防を推奨することを伝えておきましょう。

以上が、ドクターカウンセリングの基本ですが、
1番のポイントは、「同じ絵を見る、また書いて記録に残す」こと。
言葉は消えます、しっかりと紙に記入しましょう。

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次回は「③DHカウンセリング」についてお伝えします。

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