共創レポート

6.経営計画書作成シリーズ(成長目標設定)

親愛なる皆様、お疲れ様です。
熊本地方は大雨の中、クライアント様待合室にて待機中にこのメルマガを書き始めました。
しかし、毎年決まって6月の最終週、もしくは7月の最初の週に豪雨被害が出ますね。
そして梅雨明け、本当に自然のサイクルとは不思議なものです。

この1ヶ月は、嬉しいことが沢山ありました。
少し事例をご紹介します。
◇1例目「DH主任の笑顔」
クライアント先にて、DH主任の面談時に
「松岡社長聞いて下さい!早く言いたくて、たまりませんでした。」の第一声。
昨年入所した新卒DH、先日の主任との面談時に
「歯周病認定衛生士を目指したい」と宣言してくれたそうです。
1年前には到底考えられない事で、
小児診療が好きとか、近々彼氏と結婚したいとか言っておりましたが、考えが変わったそうです。
この1年間で、主任が懸命に関わり育成された成果だと感じました。
(確かに、この新卒DH会うたびに表情が良くなっています。)
とても笑顔で話されているのを見て、こちらもとても嬉しくなりました。

◇2例目「院長の決意表明」
約1年前にコンサル開始した院長先生は私と同世代(50代後半)、
この1年間で、まずは時短に踏み切り、次にアポイント改善、離職なくメンバーも3名増え、
業績も上々、医業収入、レセプト件数が共に前年比120%増加いたしました。
この業績向上のポイントは、タイトルの院長の年頭の決意表明だと確信しております。
院長先生は、年頭の経営方針発表の最後に、こう仰いました。
「皆の雇用を守るため、僕は死ぬまで働く!だから、この先も一緒に頑張って欲しい!」
と聞いていて痺れました。スタッフは感動しておりました。
こうして医院の一体感が強まり、取り組みがさらに良くなりました。
その成果だと思います。やはり院長の「念い・決意」が一番ですね…

◇3例目「新人DH積極行動」
この春より、新人3名(新卒1名、経験者2名)の研修会を任されました。
医院のシステムをインストールするのが研修会の目的です。
医院のシステムとは、3つ
・「初診時の応対(問診、主訴対応)」
・「検査(基礎資料収集)」
・「セカンドカウンセリング後のDHカウンセリング(むし歯・歯周病)」
上記3点を説明、理解、実践出来るようにとの全6回コースです。
この研修会の中で、新卒DHの活躍が素晴らしいのです。
1回目の講義後に、しっかりと初診時の応対のマニュアルを作成してくれました。
(とても素晴らしい出来にて、私が欲しいくらいでした。)
また、検査実習も自ら手を挙げ「私に術者をやらせて下さい!」と常に積極的です。
将来有望なスタッフで、この夏より金子トレーナーの
歯周治療レベルアップ講座(全6回)も始まりますので、
成長を支援していくのが、益々楽しみです。
まだまだ、書きたいこと、良いこと沢山ありますが、今回はこの辺で…

さて、今日の本題に入る前に、前回の「業績目標設定」の復習からです。
私は歯科医院における業績とは、ズバリ「医業収入と来院者数」だと思います。

◇医業収入
・保険診療
・自由診療
・物品(ケア用品)販売

◇来院者数
・レセプト件数
・新患数
・紹介数
・定期検診数
・延患者数
上記の8項目に目標設定します。

例えば、
・ユニット台数:5台
・スタッフ構成:10名
・歯科医師:2名
・歯科衛生士:6名
・歯科助手(受付含む):2名

上記の場合、診療スタッフ数が10名なので、労働生産性の観点から、
理想である「月間医業収入:1人あたり100万円」だとすると、
医業収入は、月間1,000万円、年間1億2,000万円となります。
保険と自費の割合は、医院の診療スタイルによって異なりますが、
ここでは、
・保険診療:800万円
・自由診療:200万円
・物販収入:20万円
・医業収入計:1,000万円+20万円 としましょう。

保険診療が800万円(80万点)であれば、レセプト件数は、600〜700件必要でしょう。
この場合、レセプト1枚あたりの平均点数は、1,100〜1,350点となります。
レセプト件数が、600〜700件であれば
新患数は、30〜70名(レセプト件数の5〜10%)、
定期検診数は、レセプト件数の半分以上が理想ですので、300〜450件
何より1番大事なのが「延患者数」です。
1日のアポイントをしっかり作る事が良い歯科医療を提供でき、業績(=健全経営)にも繋がります。

1時間に1人、診療時間が8時間=8人
ユニット台数が、5台なので、8人×5台=40人
40人×診療日数(22日)であれば、880人が目標数値となります。
であれば、1,000万円÷880人ですので、1回あたり約11,400円となります。
(前回のユニット4台モデルよりスタッフ数が増えた分、生産性が高まってます。)
ということで、おさらいです。

◇業績目標
・医業収入:1,000万円
・保険診療:800万円(80万点)
・自由診療:200万円
・物販収入:20万円

◇来院者数
・レセプト件数:600〜700件
・新患数:40人
・紹介数:20人
・定期検診数:400人
・延患者数:880人(診療日数により異なる)
となります。

今回は、上記の業績目標を実現する「成長(行動)目標」に関してお伝えします。
成長目標は、まず歯科経営重要5項目に設定します。
1.学術
2.接遇
3.環境
4.設備
5.広報

学術は、歯科医師、歯科衛生士、歯科助手(受付)にて設定します。
例えば、
・歯科医師:拡大視野での精密診療の修得(マイクロエンド)
・歯科衛生士:歯周治療の診断レベルアップ(リスク検査・診断)
・歯科助手:歯科疾患と全身疾患の関連性を理解する(お薬の口腔内への影響)
というふうにテーマと目標を決め、それぞれにPDCAを回していきます。

接遇であれば、接遇マナー5原則のレベルアップ
1.挨拶:挨拶の前に名前を呼ぶ
2.表情:スマイルチャージ体操(めざましテレビより)
3.態度:背筋を伸ばす
4.身だしなみ:髪型
5.言葉遣い:ゆっくり、落ち着いて、丁寧に話す

環境であれば、場所を決めての「5S運動」
場所:バックヤード
◇5S
1.清掃(シンク)
2.清潔(洗浄の徹底)
3.整理(模型)
4.整頓(棚の配置替え)
5.躾(業務リスト・マニュアル化)

上記のテーマ・目標設定・アクションプラン作成は、
年末開催の「経営計画書作成セミナー」内にて、詳しく説明致します。
これ以上書くと、とても長くなりますので「設備・広報」は、次回にします。
今月も良い1月をお過ごし下さい。