共創レポート
7.経営計画書作成シリーズ(成長目標設定2)
- 2023年08月22日
- 共創レポート
親愛なる皆様、お疲れ様です。
ある大雨の日、高速道路が不通のため終日社内勤務となりました。
クライアント様にはご迷惑をお掛けする事になったのですが、
日頃できていない事、やりたくてもやれなかった事、もっと言えば、
本当はやらなくてはいけなかった事(第二象限の領域)ができて、とても有意義な時間となりました。
今回は、偶然このような時間が創れたのですが、今後は意図的に創り出さねばと、改めて反省しております。
さて、今日の本題に入る前に、前々回「業績目標設定」、そして前回「成長(行動)目標」の復習からです。
私は歯科医院における業績とは、ズバリ「医業収入と来院者数」だと思います。
◇医業収入
・保険診療
・自由診療
・物品(ケア用品)販売
◇来院者数
・レセプト件数
・新患数
・紹介数
・定期検診数
・延患者数
上記の8項目に目標設定します。
例えば、
・ユニット台数:6台
・スタッフ構成:12名
・歯科医師:2名
・歯科衛生士:7名
・歯科助手(受付含む):3名
上記の場合、診療スタッフ数が12名なので、労働生産性の観点から
理想である「月間医業収入:1人あたり100万円」だとすると
医業収入は、月間1,200万円、年間14,400万円(1億4,400万円)となります。
保険と自費の割合は、医院の診療スタイルによって異なりますが、
ここでは、
・保険診療:1,000万円
・自由診療:200万円
・物販収入:20万円
・医業収入計:1,200万円+20万円 としましょう。
保険診療が1,000万円(100万点)であれば、レセプト件数は800件必要でしょう。
この場合、レセプト1枚あたりの平均点数は、1,250点となります。
レセプト件数が、800件であれば
新患数は、40〜80名(レセプト件数の5〜10%)
定期検診数は、レセプト件数の半分以上が理想ですので、400〜500件
何より一番大事なのが「延患者数」です。
1日のアポイントをしっかり作る事が、良い歯科医療を提供でき、業績(=健全経営)にも繋がります。
1時間に1人、診療時間が8時間=8人
ユニット台数が、6台なので、8人×6台=48人
約50人×診療日数(22日)であれば、1,100人が目標数値となります。
であれば、1,200万円÷1,100人ですので、1回あたり約11,000円となります。
ということで、おさらいです。
◇業績目標
・医業収入:1,200万円
・保険診療:1,000万円(100万点)
・自由診療:200万円
・物販収入:20万円
◇来院者数
・レセプト件数:800件
・新患数:60人
・紹介数:30人
・定期検診数:500人
・延患者数:1,100人(診療日数により異なる)となります。
今回は、上記の業績目標を実現する「成長(行動)目標」に関してお伝えします。
成長目標は、まず歯科経営重要5項目に設定します。
1.学術
2.接遇
3.環境
4.設備
5.広報
学術は、歯科医師、歯科衛生士、歯科助手(受付)にて設定します。
例えば、
・歯科医師:拡大視野での精密診療の修得(マイクロエンド)
・歯科衛生士:歯周治療の診断レベルアップ(リスク検査・診断)
・歯科助手:歯科疾患と全身疾患の関連性を理解する(お薬の口腔内への影響)
というふうにテーマと目標を決め、それぞれにPDCAを回していきます。
接遇であれば、接遇マナー5原則のレベルアップ
接遇マナーの5原則
1.挨拶:挨拶の前に名前を呼ぶ
2.表情:スマイルチャージ体操(めざましテレビより)を日々実践する
3.態度:背筋を伸ばす
4.身だしなみ:髪型
5.言葉遣い:ゆっくり、落ち着いて、丁寧に話す
環境であれば、場所を決めての「5S運動」
場所:バックヤード
◇5S
1.清掃(シンク)
2.清潔(洗浄の徹底)
3.整理(模型)
4.整頓(棚の配置替え)
5.躾(業務リスト・マニュアル化)
設備の活用(点検整備、管理)
・機器管理担当者を決める
(例)不具合、修理依頼物等、毎週月曜日に状況報告
・現在、使用・活用できていない機器のリストアップと活用法を決める
(例)マイクロスコープ、iTero、唾液検査
・今後、必要とされる機器の導入
(例)エアフロー増設
広報:院内・外における情報発信
【院内】
◇待合室
・掲示物、デジタルサイネージ
◇診療室
・チェアサイドにケア用品展示
・チェアサイドディスプレイの活用
・定期検診来院者へは、いろ歯通信を説明後手渡す
【院外】
・HP更新(担当者を決める)
・更新コンテンツ、サイクルを決める
・SNS(インスタグラム投稿)
上記のテーマ・目標設定・アクションプラン作成は、
年末開催の「経営計画書作成セミナー」内にて、詳しく説明致します。
次回は、プロジェクトに関する取り組みをお伝えします。
今月も良い日々をお過ごし下さい。
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